プロが語る/My TREHA®

プロフィール

政木信昭 政木信昭クッキングスクール 取締役会長 校長(岡山)
政木信昭
政木信昭クッキングスクール 取締役会長 校長(岡山)
「食事の基本は家庭料理」をコンセプトに、食品製造企業へ料理の企画開発やアドバイス、量販店へのコンサルタントを行われている。
2006年・2022年取材

政木信昭氏によるレシピは、会員ページ内「トレハ®レシピ集-料理-基礎編」に掲載しています。

トレハ®使用歴

2005年頃から使っています。

使い始めたきっかけ

旬のおいしさを伝えていくことが難しくなっていた頃、トレハ®に出会って、素材の美味しさを閉じ込める、または素材のよさを引き出してくれるということがわかりました。私は毎年おせち料理にはトレハ®を使っています。安定剤ではないのですが、安定に保つような役目もしてくれるということは、数年来使っての私の想いです。

どのように使っているか、また気に入っている機能について教えてください。

特にでん粉系のものやたん白質系のものはトレハ®のよさが分かります。トレハ®の魅力は、トレハ®を入れることによって、本当の昔懐かしい味、野菜や魚などその素材自体が持つ味を、茹でたり加熱したりしても損なわないということです。そういった素材の味を保つというものは、今までトレハ®以外に出会ったことがありません。
例えばえんどうは、トレハ®を入れて茹で、そのまま置いておくと本来のえんどうの甘みがそのまま残っています。色はもちろん綺麗に保て、豆の持っている甘みがそのまま残っているというのは、トレハ®の力だと思います。

お菓子についてもそうですが、甘みをつける料理については、これ以上甘みをつけると食べる人の支持が得られない、けれども、これ以上減らしたら食材がしっとりしないということがあります。その場合にはトレハ®を使うことによって、角の立った甘みをまろやかにしてくれ、しかもしっとりさせるということが可能です。

トレハ®は、使う人がその都度工夫し研究して使っていくと、使う人なりにいろんなことを発見すると思います。そして使う時の適量というのは、使い過ぎて初めてわかることもあります。初めての人は、まずトレハ®を使ってみて、トレハ®の性質を知ることが大事です。常に新鮮さを提供しなければならない外食産業の方たちに、トレハ®を知っていただきたいですね。

トレハ®に期待することを教えてください。

和牛の美味しさというのは、風味、香りですが、長時間煮込んだり焼いたりした時にその風味が飛んでしまうので、その時トレハ®は香りや風味を閉じ込めるのではないかと思い、そういったことをトレハ®に期待します。そうすると、お弁当屋さんでも少し安い和牛を使って、香りを封じ込めて提供することができます。

世界中の食材を食べられる時代です。いながらにして、世界各地で採れたものをその場で採れたような新鮮さを食べたいわけですから、そういう食材を食べるためにも、トレハ®に期待します。

和食とトレハ®について

和食が世界から注目されており、海外で和食や和食の創作料理を創るシェフが増えています。
そのような海外のシェフに向けたメッセージをいただきました。

日本料理は昔から”旬の出会い”または”出会いもの”という言葉があるように、その季節ならではの素材との相性の組み合わせを大切にします。
季節感にこだわる日本人は旬の素材の味をいかに引き出すか料理に工夫します。

和食の基本は”出汁(だし)”を知ることから始まります。
主な材料はかつお節(うま味成分:イノシン酸)、だし昆布(グルタミン酸)、しいたけ(グアニル酸)、貝類(コハク酸)です。和食の柱になる吸物用の一番だしを引く(とる)には、かつお節とだし昆布は欠かせないものです。

コロナ以前、毎年オーストラリアの旅行者40名くらいが和食を学ぶ、という目的で私の教室が旅行コースに含まれていました。和食の実習で出汁は一番興味を持たれます。かつお節と昆布の2種だけの素材でうまみが増すことに感心されます。
日本人の私たちでも美味しい出汁を引くことは難しいことですし、神経も使います。素材の良し悪しや、温度、昆布を引き上げるタイミング、鰹節を入れて濾すタイミング、水の軟水、硬水によっても違います。
海外の方でも和食の出汁を美味しく取れることをおすすめします。

以前吸い物の出汁にトレハ®を入れた味覚検査をしたことがあります。その結果、明らかにトレハ®を入れた出汁はうま味とまろやかさがあることが分かりました。おいしさを表現する橋渡しがトレハ®です。
このことは出汁に限らず料理のいろんなシーンでも考えられます。
例えば和食の伝統的な料理で煮物があります。出汁にトレハ®を入れることで素材の”しん”までふっくらと味をしみこませることが容易になり、素材の持ち味を引き立てることにもつなげます。

魚を煮る場合でも煮汁にトレハ®を入れることで、臭みを消すことにもつながり、身がふっくら仕上がります。
私は毎年”おせち料理”には積極的に使用しています。例えば、牡蠣や海老のしんじょ(練りもの)に使用すると、風味も良くなり、さらにトレハ®は素材の劣化を防ぐことにも一役かってくれています。
むき海老や肉に直接トレハ®を振りかけることもあります。
魚介類をマリネにする場合でも素材に直接トレハ®を振り、10分おいてマリネすることで、今までとは違った発見がされることと思います。

私の経験ですと、トレハ®は和食の発酵調味料にも相性が良いことが分かります。
例えば、鯛の麹漬け、しめ鯖、鰆の味噌漬けなどに使用することにより、味に深みが増します。
ヨーロッパでも日本と同じ食材はありますが、その国々で味が違うものもあります。
今までお話ししたように調理の過程でトレハ®を上手に使用してみてください。今までとは違った素材の良さが発見できると思います。和食に限らず、自国の料理にもトレハ®をぜひ研究してください。